影執事マルクの手違い 手島史詞 

影執事マルクの手違い (富士見ファンタジア文庫)
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暗殺者を生業とした少年マルクが雇い主の依頼により広大な屋敷に住む少女エルミナの暗殺を行おうとするが返り討ちにあい絶対服従の契約にサインをさせられ少女の屋敷の執事になることに、というお話。暗殺者という割りに主人公は一人も殺したことがないということなので主な業務は用心棒だったかも。思い違いをしていたらごめんなさい。
契約を交わし応じた代償をはらうことにより精霊の能力を使えるという契約者が存在する世界。主人公はもちろん、少女もそうなのですが少女の場合は謎が多く物語の根幹に関わっているのかな。
ファンタジー設定の架空の地が舞台ですがどうも開拓時代の西部アメリカがモデルの模様。開拓者とネイティブの歴史まんまかと。
緻密な構成というわけではないですがまとまった読みやすい構成。ときどきそんなんありか、と思うオチもありますがそれがいい味だしてます。ただ主人公がエルミナの過去を見る描写は少々稚拙さを感じたかな。
波乱万丈の人生を送った故に多彩な知識や技を習得しそれが執事稼業に反映されているという設定に萌え(笑)
とりあえずシリーズ1作目ということで伏線があちこちにありましたがおいおい回収されることでしょう。威厳のある性格と口調のエルミナとしっかりしているようで抜けている主人公の関係の推移が楽しみです。