小さな離島を舞台にした金持ちの兄妹と執事と島に流れ着いた庶民の青年ほかによるゆるゆるサバイバル?4コマ。
舞台は小さな離れ小島。そこに流れ着いた青年はその島に住む人間に助けられる。住人は金持ちの兄妹と執事で、その島は別荘であり彼らはなんちゃってサバイバル生活を営んでいるという。当初は帰りたがる流れ着いた青年だが、社会においての自分の世知辛い現状をかんがみるにこの島で暮らしたほうが楽しいかという考えで島にいることになる。
一応隔離された場所に住むというシチュエーションだし兄は海で狩猟、妹は料理とある意味サバイバル状態といえなくもない、が悲壮感は皆無でとにかくゆるくのほほんとした状況であり、人物のキャラもまたしかり。当初は4人だが後々いろんな人物も登場しまたその面々のキャラも一癖あって面白く仕上がっている。
金持ちの道楽というかちょっとずれたかんじのサバイバルものというコンセプトが見所。後々、兄妹・特に妹の背景と島暮らしの関連がきちんと描写され、物語としてもきれいにまとめられているところも良い。
著者の話は一見地味だけど巧いんだよなあ。このタイトルは十年以上、あちこちの雑誌を放浪した上で完結・コミックス化した経緯があり、それを見るにつけ途中で折れずにまとめあげられたということにも感嘆。
ひらのあゆ
まんがタイムコミックス全1巻 / 芳文社
ジャンル:4コマ / 好み度:★★★★☆