セブンカラーズという画材屋を営む女性ナナさん。あるとき竜巻が吹き、おさるのモンキチと看板の７色のクレヨンが風にさらわれてしまった。
文化庁メディア芸術祭の奨励賞受賞作品らしい。ご夫婦共同PNらしい。パステル調の色味が優しいオールフルカラー作品。漫画の形式ですが絵柄といい話の内容といい、絵本といったほうがいいような可愛くほっこりする作風です。
基本的に、７つの大きなクレヨンとおさるさんが行方不明になり、それを見つけるのが話の最終目的ですが、主人公はずっと探す展開ではなく、初回以外は日常生活で出会ったちょっとした事件を収拾したらそのついでに探し物が見つかったというかんじ。ふと見たカンバンから知ったなんでも借りられるレンタル屋から妥当な道具を借り、というのが物語においてのお約束的展開のよう。こういう構成は韻を踏んだ詩のようで良いですね。
年少の人でも楽しめる、家族とか親子で楽しめる、そんなかんじの作品です。ちなみに題名にあるように、各話のサブタイトルはしりとりでつながっており、サブタイトルは話の中の重要なキーアイテムだったりします。こういう遊びも好きだなあ。
筑濱カズコ / エンターブレイン全１巻
ジャンル：ファンタジー / 好み度：★★★★☆