河原で行き倒れていた人を拾ったら実は人魚でした。その人魚になし崩しに自宅の風呂場に居座られてしまった青年。青年と人魚とその他による風呂コメディ。
コマ割り構成は４コマだったりストマンだったりといろいろ。青年向けなら人魚は女性だろうがこちらは男性の人魚。拾った人魚は風呂場から動けないので世話をするのは主人公、しかもいろいろと要求が多いわ、水道光熱費はかさむわという・・・。庇を貸して母屋を取られる ・・とはちょっと違うか。主人公受難系は苦手なのだが基本面倒見の良い主人公のキャラ描写がうまいのかわりとすんなりと読めた。跳ね上がる水道代のシーンには胃が痛くなりそうだったが（笑）
風呂場に人魚が、という出オチのような設定からどう話を広げていくんだろう、と思っていたのだが、エピソードは手を変え品変えの多彩さでワンパターンにならないままあれよという間に巻の終わりまで読ませてしまう。すごい。たこ人間とかクラゲ人間とか他の海洋生物キャラの登場、の人間社会に興味津々ぷりや知識の偏りなどといった人魚のキャラの幅が功を奏しているのだろう。
人間である主人公の青年と海洋生物たちの気質の対比とか、好き勝手をやる海洋生物キャラたちだがなんのかのと好感が持てるってところが巧いなーと。
いときち
MFコミックス ジーンシリーズ / メディアファクトリー
ジャンル：少女・４コマ・コメディ / 好み度：★★★☆☆