ハイガクラ 高山しのぶ

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神話を失った国に属し失われた神々を取り戻す歌士官の青年の物語。
歌士官とは歌い舞うことで神を鎮め掌握する者を指す。彼らの国は中華風味のファンタジーな要素が満載の特定の名称が出ていない国。
その国はかつて四匹の凶神と八百万の神が存在していたがその凶神のうち二神が逃亡、結果凶神以外の神も消えてしまった。二神のかわりに人身御供を立て凌いでいるが現状を打破するため主人公たち歌士官が他国にいる神を捕まえるため奔走しているという状況。
主人公は極度の音痴のためへっぽこ歌士官という周りの評価を受けているが、実は舞だけで他の官がたちうちできないような強力な神を使役し得る存在という設定・・なのかな。
一番初めのエピソードはプロローグといった感じで、主人公たちの目線ではなく神探しに立ち寄った日本で偶然出会った少女の視点から物語が綴られています。主人公たちが少女に自分たちが何者なのか何をしているのかを説明することにより主人公たちの説明するという構成。
その後視点は主人公たちに移り本格的な物語がはじまっていく・・のですがしょっぱなから登場人物が多く、各々の登場人物の関係も思惑も複雑だし、最初のエピソードでは少女が主人公的視点だったため少々とまどうかもしれず(後々少女も登場するかもですがそのときははじめとちがう画面構成なんだろうな)。
あと1巻読んだ段階では主人公たちの国は現実世界と同じところにあるのか異世界なのかがいまいちよくわからないとか世界観の設定がわかりづらいところが難。単に私の読解力がないだけ?
この著者の作品っていつも最初がとっつきにくいんですよねえ。キャラがまとめて出てくるからなのか設定が凝っているからなのか;
まあ人物も世界観も魅力があり、続きが読みたくなるのは確かなのですが。
個人的には舞と歌で神を使役するつー設定がツボどころ。数巻まとめてじっくり読み込みたいタイトル。

高山しのぶ
ゼロサムコミックス1~ / 一迅社
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★★☆