週末だけの花嫁他ハーレクイン5件 

週末だけの花嫁 (ハーレクインコミックス)
井上 洋子 スーザン ・メイアー
幼少時の憧れだった青年と成人後に再会、青年に誘われ一夜をともにするも、ある理由で拒絶される。しかしその後妊娠していることがわかり、青年は主人公に仮初の結婚を申し込む。青年が主人公を拒絶したのは離婚経験から女性と関係を持ちたくなかったのと主人公の父親に恩義を感じていてその娘に手をつけてしまった失態をなかったことにしたかったから。妊娠後結婚を申し込んだのは政治家の父親の対面を気にしてのことらしい。青年に恋慕を抱いていた主人公は青年の主張に反発もあるにはあったが結婚することになったのだが・・という展開。仮面夫婦から本当の夫婦になるまでの話かな。青年の言動の理由はまあ理解できるところが良かったしヒロインの心情描写のアップダウンも激しくなかったのが個人的に好み。なので大人の恋愛の定番展開を楽しめた作品。絵はレディース系で正直古臭い印象が強かったが物語の雰囲気にあっている。

ペントハウスで愛して (ハーレクインコミックス)
宮城 朗子 ナタリー ・アンダーソン
女優志望ゆえに上流志向の家族の中で浮いていたヒロインは、誕生日をひとりバーで過ごしていたところ、見知らぬ富豪の男性に声をかけられ夢見心地のまま一夜を共にする。しかし急用を理由にバーで交わした約束を反故にされ、彼を知る家族からは憐憫の目で見られた屈辱を逆に奮起に変え実家を出て独り立ちしバイトを続けながら女優を目指す。そんな主人公の前に再び男性は現れる。主人公の過失でアパートが火事になり男性の持ち家に居候することになったが、というはじまり。定番のすれ違い系恋愛展開と女性のサクセスストーリーが合わさった内容。あらすじを書いたらなんだかシリアスっぽいけど、実際は作画の絵柄と主人公の負けず嫌いでドジ属性のキャラのせいかシリアスというよりコミカルな印象が強かった。恋愛展開が佳境に入るとしんみりとした雰囲気が出てきたけど。それにしても車の水玉模様にはちょっと吹いた。

わたしだけの後見人 (ハーレクインコミックス)
田辺 真由美 アン ・アシュリー
19世紀。一度も会いに来ない後見人に怒り、一人で生きていくことを決めた孤児の女性は成人を機に自立を目指し旅に出る。一方知人に窘められた後見人は一度主人公に会いにきたが主人公は出奔した後。そして二人は互いの素性を知らず出会い、そこで殺人が起きる。年の差カップル、世間知らずだけど聡明な娘と、頑固親父で子供な男性のやりとりはロマンス系よりもコミカルでいいコンビ的な印象。。サスペンス要素が入っているのは珍しかったし恋愛シチュエーションもわりと楽しめた。HQには鉄板の、双方の心の変化の描写も周囲の人物の悪意からの誤解もちゃんと入っていていいスパイスになっている。

異国から来たナイト_情熱の国の人 Ⅰ (ハーレクインコミックス)
岸本 景子 ジェイン ・ポーター
先祖から受け継いだ牧場の主たるヒロインと、牧場の借金の取り立てにやってきた伯爵の話。ヒロインの父は伯爵の父に病気に付け込まれ不当な契約を結んでいる背景がある。伯爵は非人道的な父を嫌悪していることもありヒロインに協力する展開・・かなあ。青年は好意の示し方がわかりにくいタイプ?借金の契約とか交渉とか経営とかの話は正直難しい;けどヒロインが経営知識の乏しさから病気の父と伯爵と契約に振り回されている感が強い印象。ふたりの恋愛展開よりも双方の家族に対する感情とその折り合いとか、男性の異母妹が印象深かったかな。異母妹は悪辣の父親似と自称してるけど基本は良い子みたいな設定がなんかツボだった。

迷える花嫁 (ハーレクインコミックス)
藤臣 美弥子 ジェニファー ・テイラー
式前日に結婚に迷っていたヒロインは彼女を見かけた青年にアドバイスを受け、結婚を取りやめ新天地で看護師として働き始める。そしてその職場で件の青年と再会する。彼はまもなく辞める予定の敏腕外科医だった。青年が退職するまでの短い間仕事のパートナーとして行動を共にするうちに・・ってな展開。ヒロインは結婚をやめたのは相手には友情はあるが愛情ではないという理由なんでまあギスギス感のない円満別離。ヒロインと医者の青年との恋愛過程は物語としては盛り上がりにやや欠けるがその分リアリティはあるかな。双方相手を知るほどにゆっくりと愛情が深まるみたいなかんじ。ヒロインの元婚約者がかなりいい奴。ヒロインはいろんな意味でHQらしいヒロイン。エピソードの手数が多く作画も綺麗で読み応えがあった。