何事にも興味が持てず生活態度もだらしなく食い気はあって足もまあ速いがそれだけという女子は、天才の弟が作ったタイムマシンをうっかり起動させ戦国時代にタイムスリップしてしまう。
足軽たちの中に紛れ、周囲の人間の勘違いに便乗し死んだ人間になりすます。そして主人である若君に一目惚れをしお近づきになるために奮戦する。
非日常的な状況において身の危険より恋愛に走る、いい意味で本能で突っ走っていい方向に向いていく展開が妙に愛おしい。足軽とガールを掛けてる表題のセンスもなんか好きだ(笑)
で、たいていはそれなりに歴史を知ってる主人公が大なり小なり知識チートしていくのだろうが、主人公は歴史に疎い。なので特定の条件下で現代に戻ることが出来、戻ったときに歴史を知る、というのは今までにない構成で興味深かった。そして惚れた若君の未来を知った主人公は若君のためにのし上がることを決めるという・・え、そういうアプローチなの?といい意味で驚く。
戦国タイムスリップもので恋愛ものは数あれど、どこかが違う、明るいというか脳天気なノリは本当に面白い。まあ巻を追うごとにシリアスやロマンスが展開されていくのだろうが続きが読みたくなる話だった。
森本梢子
マーガレットコミックス1~ / 集英社
ジャンル:少女・恋愛・歴史 / 好み度:★★★★☆