霊を知覚できる赤い瞳を持つ八雲とヒロインである晴香が心霊がらみの事件を解決するミステリー。
オカルトものですが、心霊は事件の解決のための糸口としての役割であり推理ミステリーとしての要素のほうが強いかもしれません。実際には知りえることはないだろう事件の被害者の心情が描写されるという、他のミステリにない特徴があるのですが。
あと八雲の赤い眼や、晴香の亡くなった姉妹に関する過去のエピソードもあり、単なる推理ものだけでなく事件以外のメインキャラの人間ドラマも構築されています。
一度白泉社のほうで漫画化されましたが、こちらのほうはよりミステリアスな雰囲気を強調した作画と演出になっています。ここという目玉のシーンの描写も印象的だなーと思いました。原作は未読なのでイメージはどちらが近いのかわかりませんが・・。
魅力的な雰囲気があるし、するっと読めるので、ミステリものとしては楽しめる内容かと。
原作：神永学 / 作画：小田すずか
あすかコミックスDX全１４巻 / 角川書店
ジャンル：少女・ミステリ / 好み度：★★★☆☆
余談ですが１巻目の、赤い電球を使った販促アイテムにはちょっと笑えた（おい）