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施設育ちの主人公は長年支援してくれた人物が正式に里親になりその里親とともに暮らせることに期待を持つ。しかし実際の里親は予想していたよりもかなり若い青年で、しかも主人公はなしくずしに青年が経営する会社の社員になることが決定されていた。またその会社が、持っていると人を化け物にする特殊な物品の回収という変わった業務内容で、会社の社員も特殊な能力を保持していた。
物語の社会の過去と構成と現状、主人公を含めた社員面々の過去と感情が展開されていきます。
はじめから物語の設定の風呂敷を広げて見せるのではなく、特殊な設定や人物の背景を説明文に頼ることなくエピソードの積み重ねによって小出しに見せていく構成。ミステリというわけでもないのに先の展開や物語の概要がすぐにはつかみにくく、かといって途中で断念するよりも全体を把握したくて続きが気になるという不思議。それだけ著者の構成力が高いということか。
実際、その世界観を説明するのはかなり骨が折れるので読んでみてくださいとしかいいようがなく。ある災厄が起こりその影響でか特定の人間にある特殊な能力が発見され、その特殊な能力保持者をめぐる話のようです。多分。
如月芳規
ゼロサムコミックス全7巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ダークファンタジー / 好み度:★★★☆☆