香川を舞台にしたうどんを通して描かれるちょっと変わった共同生活のお話。
主人公の青年が、父親の死で香川に帰省し実家の片付けをしていたところどこの子かわからないこどもが台所の釜の中で寝ており、起きるなり家の小麦粉を持って行ってしまう。そんな出会いからこどもをほおっておくわけにも行かず、と思っていたところ(ネタバレになるが)その子供は人間ではないことが判明する。
主人公は東京でウェブデザイナーをしており、実家のうどん屋は継ぐ気はなかったが、父親の店を惜しむ声とか不思議なこどもの出会いとかで、亡き父とうどんに対する気持ちに変化が現れるというかんじかな。
先の見通しをどうするか決まらぬまま1巻が終了。まあ題名から地元に残り、こどもと共同生活という展開になるのだろう。たぶん。じっくり描かれる情景描写は見応えがある。こどもを人外にしたのは現実を舞台にした話では人間だといろいろとややこしいことがあるからか、人間の幼子では描写しにくいキャラを描くためか。
篠丸のどか
バンチコミックス全12巻 / 新潮社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆