独身女性の日常や恋の話を綴ったオム二パスストーリー。
一話一話に関連性がなくさまざまなパターンの女性の心情や迷いや思考が描写されています。
ひとりでのんびり暮らすことを純粋に楽しみ、さみしいのではという意見を意外と感じる女性だったり、頼りすぎて彼氏と別れてしまった女性だったり、見合いをきっかけに自分のやりたいことがわかってしまった女性だったりとほんとうに多種多様で。
時には事件がきっかけで、時には周囲のある言葉で、はっと自分を見つめなおす主人公たち。恋愛関連、相手にとっての自分、自分にとっての相手を見つめなおすみたいな恋愛関連のものあれば、自分の生き方の模索とか現状でいいのか再検討もあり。悩んだり迷ったりするけれど最後は前向きな方向で〆られています。
短編なので構成が読みやすく作品自体はゆったりした雰囲気なのに主題がすぱっと表現されているところがいいな。
タイトルになっている「おひとり様」という言葉の定義ってパートナーがいない人というのが一般だと思うのですが、この漫画の場合はもちっと広げた解釈のようです。どうもそうでないとネタが切れるからのようで。
実際にパートナーがいてもメンタル面で孤独や迷いを感じればその人はおひとりさまといえなくもない。なので独身ではあるけど一彼氏がいる人の話もまじってたり。
おひとり様がテーマですが、リアルな描写というより寓話のような雰囲気なので、すーちゃんのような共感を得るタイプのタイトルではないと思われ。
谷川史子
ワイド講談社コミックス1~ / 講談社
ジャンル:ドラマ・恋愛 / 好み度:★★★★★
1巻4話の主人公の見合い相手の「なんで今回も」という台詞が笑えました。