高城九郎は母親の死と同時に父親が理事長である四辻学園に編入させられる。その学園は日没後に居残ることを禁止するという奇妙な校則があった。日没後に学園に残った九郎とクラスメイトは人外の夜にうごめくものたちと対峙する。
ホラーアクションというべきなのか。行方不明になった女生徒は人間ではなくなっていた。教諭たちも人外、ゾンビがうごめく夜の学校と、いきなりな展開なのにそれに対峙する主人公たちはひどくパニックになるでなく深刻になるでなく妙に冷静だったのが印象的でした。夜に恐怖な体験をしたはずなのにあっさり次の日も登校する登場人物たちを見て、きょうびの若者はちょっとやそっとではうろたえない。自分のスタンスはくずさないものなのかとぼんやりと思った記憶があったりなかったり(笑)
なんか登場人物(いや人外も多いけど)の関係というかやりとりがホラーっぽくないというか切羽詰った緊張感が少ないというかそんな雰囲気。そのあたりに魅力があるんですがね。
ノスフェラツ、ゾンビ、人間を闇の住人にするものとホラー設定とストーリーの伏線は中々こみいっていて興味をそそる構成。その全容を見渡すためには結構後の巻まで読まねばならないのですが。
相川有
幻冬舎コミックス漫画文庫全5巻 / メディアワークス
ジャンル:少年・ホラー / 好み度:★★★★☆