中世のような世界観の国。砂漠からやってきた歌謡いの少年と孤独な領主、そして彼らを取り巻く人々の物語。テーマは家族愛。
旅の青年と少年は、ある領主が治める国に流れ着くことから物語ははじまります。旅の青年と少年、そして領主その娘はどちらも血の繋がらない親子関係。実は青年と領主の娘は父子であることがわかり２人はひっそりと館を出る。そして時はたち残された少年と領主の選択は。
うーんあらすじが超適当ですいません。まったくまとめられないので読んでみてくださいとしか。
血の繋がり、妻と夫の繋がり、血の繋がらない親子の愛、いろんな家族愛がテーマ。
旅の青年の過去の罪、血の繋がりを選んだ青年に対する少年のやるせない感情、領主のたった２度の恋と妻に対する罪、などが描かれています。
個人的に悲しすぎたのは、領主の２度目の恋の話。誤解と一瞬の愚かな言動で愛を失う。ある意味、罪という言葉がひしと感じられるエピソードでした。
最後には穏やかで幸福な親子たちによる御伽噺のような演出もよかったです。
※2010年に白泉社文庫「こどもの体温／彼は花園で夢を見る」も発売。
よしながふみ
こどもの体温／彼は花園で夢を見る / 白泉社文庫全１巻 /白泉社
彼は花園で夢を見る / ウィングスコミックス全１巻 / 新書館
ジャンル：少女・ドラマ / 好み度：★★★★★