LOST SEVEN 高冶星 / 中島かずき

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流浪の民である7人の青年たちは、都の人間と関わらないという掟をやぶり、城を追われた姫・スノーホワイトの手助けをすると決意する。その代償として7人の一人・タンロウには罰として呪いの腕輪を科せられた。
そして7人は彼女とともに王族を滅ぼし、国を支配しているかつての王宮魔法使い・鏡の魔女と対峙する。からくも魔女を倒すも、戦いの中スノーホワイトも死んでしまい、タンロウは呪いが発動し遥か彼方へ転送されてしまう。
それから10年後。飛ばされたタンロウは国に戻り、自分たちが魔女を倒したにもかかわらず魔物が跋扈し、以前よりひどい状況になっていることに困惑する。そんな中、彼は倒した魔女の娘レッドローズと出会う。
10年前の戦いの果ての結果の疑問と、かつてのスノーホワイト同じ「元の暮らしをとりもどしたい」というレッドローズの望みのため、タンロウはちりぢりになった仲間を探すが・・・。
過去の経緯と現在の状況から何をとりちがえたのかという問題の解消というミステリの面と、恐怖を感じると遠方へ飛ばされ、その距離はその恐怖の度合いに比例するという呪いと主人公がどう向き合うかというメンタルな面、ファンタジーアクションや人間ドラマと、要素が盛りだくさんのファンタジー活劇絵巻。
既存の童話を逆手にとった設定、いいたるみのない展開。活劇の中に自然体なドラマ性も盛り込んでいる。やっぱ新感線の話は好きだなあ。
作画担当の人のスキルが高くその魅力を十二分にひきだしているところもいいですね。

原作:中島かずき 作画:高冶星
ブレイドコミックス全4巻 / マッグガーデン
ジャンル:少年・ファンタジー活劇 / 好み度:★★★☆☆