宇宙スレイヴ後藤田リサコ 結城心一

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主人公の高校生リサコはある日UFOを目撃しその直後、幼女とアンドロイドと青年というあやしげな組み合わせの面々と出会う。幼女は「宇宙マスター」のラサ、少女アンドロイドは宇宙スレイヴェストのマリノラ、青年は宇宙スレイヴァーのキャプテン・スレイヴァーと名乗る。行方不明の幼馴染の消息を餌として口車に乗ったリサコは宇宙スレイヴとしてラサの船に乗ることになる・・。
まあネタばらししてしまうと探していた幼馴染はキャプテン・スレイヴァーだったわけで。だまされたと思ってもあとのまつりでなしくずしに3人とつきあうことになった主人公という展開。
主人公は、敵や味方に幼女にとって悪影響を及ぼす要因が大きいと感じ自分が育てると宣言するほど母性が強く所帯くさ・・・もとい常識的で面倒見のよい堅実な性格という設定です。
ちなみに乳がでかいということで宇宙牛の意匠のぴっちりスーツを着せられる主人公とか布の少ない服を着る幼女とか男性向け萌え要素がけっこうふんだんです。あとさりげなくパロディネタが満載で、さらっとえげつない展開があるのも特徴。えげつない展開はぺドな人たちが大変な目にあっているのであんまり不快感がないんですが。この辺は著者のカラーというべきか。
グダグダでいきあたりばったりなSF設定のコメディですが、ラストはさりげに貼ってあった伏線設定で物語をまとめています。なんかSFっぽいぞと最後の最後に感じました。いやSFなんですが。
あとタイトルが長く硬いイメージなので読者にいい感じのタイトルを決めてもらおうという企画がはいっています。アフタヌーン版カールビンソンを思い出す、1巻終了フラグな企画だなあと思っていたら案の定という感じ。せっかく決まった新タイトルも結局コミックスでは採用されず。このグダグダっぷりは狙っていたのか偶然の産物か。謎。これもパロディネタの一貫だったのかもしれません。
総じて特殊なテンションのコメディなので読む人を選ぶ内容。著者の他作品が楽しめた人にははずれじゃないと言っておこう。

結城心一
REXコミックス全1巻 / 一迅社
ジャンル:少年・SFコメディ / 好み度:★★★★★

牛=ヴェゴってなんで?と思っていたのですが、赤べこのべこをもじったのか。