沈黙は星々の渇き 篠原烏童

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惑星ディネター。賞金稼ぎのシーバーは、相棒と共に鉱石を運搬中に海賊マクルに襲われる。相棒・ダラスの遺言で「赤の谷」にいったシーバーがジャンというバイオロイドと出会うところから物語は始まります。
かなり遠大なスケールのスペースオペラで地球を離れ異星に根を下ろした未来の人類の物語。こういうまんまSFな話はひさしぶりに読んだ気がします。登場人物の役割分担はできているし世界観も緻密に練られていてかなり読み応えがあります。事件を追うことで物語が終わってしまわずきちんと人物描写も描かれているところはさすがというべきか。共生変身獣(メタモルフ)やテレパシーを使うミッキー種といったキャラがツボでした。それにしても「ミッキー種」...ねずみというより狸なんですが...。デザインを変えてもねずみではまずいからかも。この作品で名前だけしか出ていなかったり消化されていないキャラや設定は「ファサード」の方で語られていますのでそちらもあわせて読んでみてください。

篠原烏童
ソノラマコミック文庫全2巻/朝日ソノラマ
ジャンル:少女・スペースオペラ / 好み度:★★★★★