数理系の天才少年・燈馬想と、人一倍行動力と人情味を持つ少女水原可奈が遭遇する事件を解決する推理ミステリー。
少年燈馬想はMITを15歳で卒業後日本の高校に転入した変わり者で、理論的な推理を行う頭脳担当、一方少女水原可奈は刑事の父親を持ち抜群の運動神経と野生の勘とも言えるひらめきを持ち、燈馬のフォロー的役割を持つ。まったく違うタイプの2人によるバディ推理もの。
使われるトリックや事件のカラクリは秀逸な構成で、犯罪が起こった理由もそれなりに納得できるものが多い印象を受けます。推理トリックに傾倒しすぎずかつ犯罪の動機にリアリティがある推理ミステリとしても人間ドラマとしてもかなり堅実な内容。1エピソードがさほど長くないというところも読みやすくていいですね。
コナンの少年向けらしい冒険活劇なフィクションの多さや、金田一の事件の裏の複雑怪奇すぎる人間関係と話の長さがいまいちという人にはお勧めかと。
個人的には一番純粋に「推理もの」として楽しめる内容だと思います。あと主人公の設定から、数学に関する薀蓄が多く出てきてその辺も興味深かったです。
加藤元浩
少年マガジンコミックス50巻 / 講談社
Q.E.D.iff / 少年マガジンコミックス1~ / 講談社
ジャンル:少年・推理ミステリ / 好み度:★★★★★おすすめ