東海レトロスペクティブ 野口芽衣

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進路に迷う高校二年生の少年・飛鳥。家業の合宿センターの客である考古学・発掘調査の面々の手伝いをすることになる。考古学の発掘作業を描いた物語。
考古学、というか発掘作業というのは根気と体力が重要、とにかく地味で暑いというイメージでしたが本当にそのままのようです。とはいえやっぱりお宝探しのようなわくわく感はあるような。著名なものは中々出ず、ほとんどはかつての人間の暮らしが垣間見える破片とかですがね。
著者が経験者ゆえか、作業行程などの描写は的確というか大変わかりやすかったように思います。チームで効率よく分担して作業、というのはどの分野でも同じかー。ただ掘ればいってもんでもないのな(あたりまえ)
作業の大変さもたまに出土品を発見したときの喜びも臨場感があるというかなんというか。考古学のロマンとはかくありき、みたいな。ロマンを語る描写はなんかきらきらとまぶしいものがありますよ。
同時収録「脳の中の証人」はSFファンタジック。脳みその活動をテーマにしているので割とロジックな構成で読み応えがありました。こういうの好きだなあ。

野口芽衣
ブレイドコミックスアヴァルスシリーズ全1巻 / マッグガーデン
ジャンル:少女・業界 / 好み度:★★★☆☆