性の生の不平等を主題としたドラマのよう。日常における取り分の少ない人間と多い人間。その差を生み出すのは性別・外見・性格など多岐にわたる。
自分は取り分の少ない方、と思っている女性教諭が主人公。主人公を見下している友人女性・女性のパートーナーでありながら主人公と不貞行為を続ける男性、結果的に不倫行為をした主人公の担当の男子生徒などが登場し、沼で身動きができないような停滞というかほの暗さを感じる。
個人的には超展開をさっ引いたリアリティを増した昭和の濃い昼ドラのような印象。主人公のモノローグには一理あるかもしれんと思う一方で共感は少ないし主題がとっつきにくいのもあって評価しづらい。どの人物に焦点を当てるかで見方が変わる話なのかも。長編における1巻目を思わせる構成なので数巻は読んでみようとは思うが。
鳥飼茜
モーニングKC全8巻 / 講談社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆