月に桜の咲き添ひて かんべあきら

Amazon
月に桜の咲き添ひて をAmazonで見る

神社の宮司でありケガレを取り込むことにより調伏する陰陽師・陽明。彼のケガレを浄化する弟子・優月と陽明の息子・満帆と暮らしていた。そんな中、ある除霊の依頼から彼らに敵対する者が牙を剥き始める。オカルトファンタジーボーイズラブロマンス。
主人公の宮司であり陰陽師・陽明は穏やかな気質の四十路の男性。陽明の除霊の方法は悪いモノを自分の身に取り込むというもの。当然体に障りが生じるが、弟子であり仕事の相棒である青年・優月と抱き合うことで浄化できるという設定。ちなみに優月が来るまでは陽明の幼い息子が癒しの相方だったのでおもしろくないと思っています。まあ軽いオプションというかメインカップルの茶々入れな立ち位置か。
BLジャンル的には四十路オヤジ受け。受けはどこまでもたおやかで穏やかで姫気質、攻めの青年は物腰は紳士なイケメン・師匠一直線の騎士タイプ、といったところか。
耽美な絵柄にぴったりの設定で自然に入ってゆける話でした。陰陽師の話なので憑き物だ魔物だ除霊だと定番のアクションを展開させながらBL的絆を深めるという構成。BL抜きにオカルトアクションとしても定番ながら読ませる内容。BL設定を物語に自然に組み込んでいるタイプとも言えます。
主人公カップルは最初から深い絆を持つ関係なので、徐々に関係を深めていくパターンの話を好む人には物足りないかなとも。まあ互いが持つ気持ちの意味の微妙なすれちがいとか萌えどころは満載だと思いますが。

かんべあきら
ガッシュコミックス全2巻 / 海王社
ジャンル:ボーイズラブ・オカルトファンタジー / 好み度:★★★☆☆