著者の飼い猫を執事に見立てるというコンセプトで綴られる著者と愛猫の日々を描いたエッセイ漫画。
本当にある出来事を描いた飼い猫エッセイですが、本来言葉をしゃべらない猫に心情や台詞のアフレコをつけ、かつ愛猫は執事という設定でしゃべり方などもそれっぽくという構成。猫を飼えばたいてい見られる「あるある」行動を執事の仕事に見立てているところがユニーク。
猫にアフレコ、というとくるねこがありますがこちらはさらにキャラを固めたかんじ。飼い主にとってちょっと迷惑な行動も、執事の仕事というか飼い主のために行っているんだよみたいなノリは猫の気質にぴったりで笑えます。
猫エッセイとしてはいうに及ばず、主人として認め仕えているけどすました顔で主人を繰る執事とボンボンの主人のコメディとしても楽しめました。帯の妄想2割り増しのコピーは見事。
著者の飼い猫の愛情はほかの漫画でも感じますがこのタイトルはさらにグレードアップした印象。普通の猫漫画よりいい意味で突っ込んでいて楽しめるタイトル。
桑田乃梨子
ワイドKC全4巻 / 講談社
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★★☆