将棋にハマった小学生の息子とその母親の将棋に纏わる日常の一コマを描く物語。
息子が将棋にはまったというナレーションからはじまる。プラスチックじゃないいい駒を見に行ったり将棋の大会に行ったり将棋に関わる様々な人に出会ったりといった、日常の中の将棋のエピソードの連続。ちなみに親子がひょこっと出会ったり書籍に登場する棋士は実在の人物。
将棋漫画というと多かれ少なかれ身を切る勝負師の話もしくは将棋を第一に置いた内容がほとんどの中、こちらはごく普通の生活の中の将棋の話というかんじ。素人というか趣味の域というか、むろん勝負ものだから勝敗にもこだわるけど大好きが先に立つというか。そんなゆったり感。
将棋にはまり他のことがちょっとおろそかになっているきらいがあるがそれでも息子の好きなことを止めずまったり見守る母親。始めは息子が好きなものに付き合うといった距離だったのが、ちょっとずつ自身も将棋を興味を持ち始め、という展開に。母親の入り口がミーハー的なのがなんかリアル。
将棋の話であり、いい関係の母子の日常ものでもあるタイトル。将棋を全く知らなくても楽しめる内容。
南Q太
モーニングKC / 講談社
ひらけ駒！全８巻 / ひらけ駒！Return１～
ジャンル：青年 / 好み度：★★★★☆