京都の南のほうに住む著者が、大学時代のエピソードを展開しつつ京都のおいしいお店を紹介するというコンセプトのエッセイもの。
著者は芸術系の大学出身のようで、絵は達者。料理の絵も緻密で上手いのに、トーンを一切使わない描き方ゆえかどの料理も似たような絵面に見えてしまうところが残念。おいしそうに見えないってほどじゃないけども。
料理以外のエピソードとか友人たちとの食事の席の描写とか、エッセイなんだろうけどどこかストーリー漫画的な演出というか構成だなと感じた。語り口とかエピソードの切り口とかがなんか他とはちょっと違う印象というか。
幕間にはお店の詳細が記載されているし、京都の食事処ガイドブックとしては有用。京都といっても京都市内と市外では大きな川が流れていると聞きますがどうなんだろう。一見さんに厳しいお店はやっぱりあるんだね。観光には良い街だけど住むとなるとコミュ能力が高くないから無理だろうなあ・・。
魚田南
フィールコミックス全3巻 / 祥伝社
ジャンル:エッセイ・グルメ /好み度:★★★☆☆