人知れず存在し続けた忍びの一派・風魔一族。小次郎を初めとする風魔の戦士たちの闘いの物語。
一口で言うと現代に生きる若者の忍者を主人公にしたバトルロマンなのですが、作品の人物設定とかストーリー展開は忍者のイメージと結構違っていたり。忍装束着ていないし、クナイも手裏剣も出てこないという...。学園モノと忍者モノを融合させているため、登場人物は全て学ラン、武器は木刀(もしくは剣)がほとんどだったのも目新しかった記憶があります。
ストーリーは正直無茶なところばかりですがそれを感じさせない作者独特の雰囲気と展開が圧巻。忍びという存在の無情さみたいなものを描写するせいかキャラの死亡率がむちゃくちゃ高い作品でした...。ちゃんと名前も出ているのに数コマであっさり殺されるというパターンも多く、もったいないなあと思うことしばし(おい)。まあ死んだ人がほいほい生き返るのはなんだかなと思う方なので個人的には悪くないと思っていたのですが。最後はちょっと打ち切りっぽいなあと思ったのは私だけでしょうか。 2004年から由利聡さんの作画で続編が出てます。
車田正美
集英社文庫全6巻/集英社
ジャンプコミックス全10巻/集英社
ジャンル:少年・バトルロマン/好み度:★★★★★
[過去コメント]
先ほどWikipedia(フリー百科事典)の風魔の小次郎の項目に「その不本意な連載終了について」を加筆した者です。「最後は打ち切りっぽい」というのは当たっていますが、理由があります。
週刊少年ジャンプの本作連載中に作者の実父が亡くなり、当時人気があり継続を望む声が多かったにも関わらず、作者の意向で打ち切ったのだそうです。最近になって続編が描かれていることを知り、早速単行本をAmazonにて注文しました。往年のファンとしては未完の作品の続きが読めるのは嬉しい限りです。( TOMO : 2006年04月15日 14:50)