職人気質の父親と看板娘3人による家族経営の豆腐屋を舞台にした4コマ漫画。
頑固親父で職人気質で娘たちを溺愛とまんま昭和な父親、母親がわりで男性に人気の長女、出戻りのイマドキな次女、素直で元気で可愛らしい三女という家族を中心にしたほのぼの日常ネタがメイン。
豆腐屋が舞台で、仕込みで朝が早いとか豆の種類など豆腐屋ならではのネタは最初だけだったなあ。豆腐屋稼業の話だけではまわせなかったのか;詳しい取材はできなかったとあとがきにあるしなあ。豆腐屋というより家族で自営業を営む一家や周囲の面々たちによる日常の話、と見たほうが良いですね。
活気が薄れてきた商店街の活性化の話とか、商店街のライバルであるスーパーの息子が三女に片思いとか、身近に感じる人間関係の設定が自然で魅力。
朝ドラ風という帯の紹介はある意味的を射ているかも。4コマでは割と見る題材なんですがね。ほんわかな雰囲気ですが随所に現実的な話とかちょっとせつないエピソードとかが織り交ぜられているあたりは著者のカラーというべきか。
長女、次女、三女各々の、そしてその周囲の面々とのドラマを、さらりとしんみりと、きっちりとさりげなく描く作品の空気が良い。
水谷フーカ
まんがタイムコミックス全4巻/ 芳文社
ジャンル:4コマ / 好み度:★★★★★