椿色のバラッド 皇ハマオ

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警官を目指し邁進する少女椿さんと気弱な少女かの子さんを中心としたコメディ。
大正浪漫華やかなりし時代の帝都が舞台。とある女学校に転校してきた美少女の椿さん。彼女はいわゆるはいからさんを彷彿とさせる、自分の目指す信念のためなら一直線に突き進むタイプ。彼女の信念は、他者の力を借りないと解決できない問題を抱えている人を助けること。ゆえに転校先でも不躾に悩みがないか聞きまくったがゆえに周囲から遠ざけられてしまう。とはいえさしてダメージはないんですが。
あと将来の夢は警官になること。といっても時代が時代ゆえ女性が警官になるというのは実際問題かなり難しいことなのですが・・・。
そんな中、椿に話しかけたのは、気弱というか内気というか自分に自信が持てないタイプの少女・かの子。これをきっかけに2人は親しくなっていきます。また転校生のドイツ少女も加わり、3人の女学生を中心に話が回っていく模様。
椿が事件に首を突っ込む推理展開、女の子の友情や周囲との人間関係のエピソード、将来の夢に向かっての行動など、リアルな青春物語といったかんじ。
現実味がありかつイマドキの魅力も内包させたキャラクター設定と、そのキャラたちを存分に動かす構成・演出が秀逸。風俗・文化・言い回し・倫理観など、時代考証をきちんと反映させた表現もいい感じ。
椿さんが主人公なんですが、一番初めがかの子の視点で話が展開されたせいか馴染むのにちと時間がかかったかも。なんとなくの印象だし後半はその違和感はなくなったのですが。

皇ハマオ
ブレイドコミックス全3巻 / マッグガーデン
ジャンル:少年・青春 / 好み度:★★★☆☆

警官たちが、どうやったら警官になれるのかという質問に身長の規定を出してきたのは逮捕しちゃうぞを思い出してしまった。