2004年から雑誌マックファンに掲載されたApple４コマ漫画をまとめた本。副題はしなっちファミリー劇場。
Apple社の製品が大好きな父と母と主人公の少女、あとwindowsOSの名前の友人、田舎に住む祖母といった登場人物による、Appleの新製品や製品情報をネタに、それらについていろいろ思うところをネタにした構成。
いまとなっては時代をときめく企業ですが、決して順風ではなかった時代もあり、発売される機体に一喜一憂した人が多かったと聞きます。良くも悪くも既存の概念を打ち破る製品を出し続け、満足度とガッカリ感の振り幅があることも含めてAppleの魅力ということなのですね。
主人公の名前は不安ちゃん、父は不満パパ、母は憂いママという具合に購入者たちの心情を表現しているかんじ。主人公の名前は掲載雑誌とデスクトップPCの起動音とも掛けている模様。2004年から連載が始まっているので友人の名前はビスタちゃん。４コマとして簡潔に時代を描き、アップル使いではない読者にもわかりやすく読めるであろう内容だと思いました。欄外には当時の背景を書いた一文もあり。
主人公を含めた一家は作品の特性としてネガティブだけど愛があふれています。ビスタちゃんのツンデレもいい味。ジョブスさんの名言と彼が旅だったときのエピソードはじんときました。あと主人公の胸にあるマーク（絵面は全身タイツ）にもネタ当時のトレンドを反映したデザインになっていたり。芸が細かいなあ。
みずしな孝之
MacFanBOOKS全１巻 / マイナビ
ジャンル：４コマ / 好み度：★★★★☆