ラブ・ボーイ・ラブ はらまさき

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面相や目つきのせいで周囲に怖がられる主人公の男子。高校に入ってもぼっちな状況は変わらない・・ように見えたが、愛想がよく爽やかな雰囲気のクラスメイトの男子が屋上での昼食に誘ってきた。
主人公は「来る者拒まず」の信条から、その男子の意図を想像し訝しみながらもついていくのだが、周囲に避けられ続けるような自分に対し初対面でもあるのにどうにも相手の態度の距離感が近く、そちらでも戸惑う。
そして相手の男子から愛の告白を受け、彼の距離感は恋愛感情を伴うものゆえだとわかる。自分に好意を持つ者をむげにはできない、が、主人公は幼少期に出会った初恋の少女が忘れられないので性別以前にその少女以外の恋愛は範疇外。それを正直に話すと、実はその少女が目の前の男子だとわかる。相手男子自身は気付いており、それゆえにアプローチをしていた模様。
初恋の相手と再会でき、相手も自分の事が好きで相思相愛・・だが相手は男子、という状況の主人公の動向はいかに。
オネエ系キャラも出るし、ジェンダーを主題にした話、になるのか。とっかかりはBLや百合でも見られる展開だがジャンルお約束のご都合主義的な構成ではないように思う。どっちかというと昔々の花とゆめ系作品にあった同性愛要素に近い。
主人公男子二人の関係の結末が主題なのだが、途中で相手男子と同じ「名前」の女子が登場し、どうも相手男子の身内であるようで顔も似ている。その女子は主人公の「初恋の相手」のことも知っているようで、主人公と会わないようにすると言っている。このあたりの隠れた事情がとても気になる。
キャラ描写とモノローグ描写に魅力を感じる。基本人物同士のやりとりで話が進むが手を変え品を変え画一的な展開ばかりでないところも良かった。個人的には懐かしいかんじの同性愛をテーマにした話であり続きがどうなるのか気になる話だった。

はらまさき
裏少年サンデーコミックス全5巻 / 小学館
ジャンル:少年・青春 / 好み度:★★★★☆