技術の向上により高性能の服の生成が可能になり、服飾ブランドの影響力が世界を席巻している時代。ナノテクなどの工学技術と服飾アート技術を融合させたドレスを纏ったモデルがバトルを行う世界。
この話でのモデルは、服飾を魅せる者であり戦闘家でもあり。主人公は見習いデザイナー、姉は駆け出しモデル。二人は捨て子であり、あるきっかけから彼らの出自を問うためと、デザイナーとモデルという各々の道の模索をかねた旅に出るという展開。
服飾アートの感性描写と漫画的戦闘描写がいい感じに融合してるなあというのが第一印象。ドラマや話の構成も実に練りこまれています。
当初は設定が難しくてよくわからなかったのですが、カリスマモデルのメイが登場したあたりからぐっと面白く感じられるようになりました。主人公たちの生い立ちとかがはっきりして物語の中核が見え始めたころだからかな。
服飾デザイナーとモデルのある種のバディ関係、デザイナーの技術とモデルの能力の描写、モデル同士のバトル、モデルたちのそれぞれの想い、世界のパワーバランス、主人公たちの父親の思惑とさまざまな要素が組み込まれておりあれよあれよと引き込まれていきます。
徐々にスケールアップしていく展開に圧倒されますし、現実でのファッションショーでもいけそうな服飾デザインが素敵。まさに魅せる戦闘シーンがかなりツボでした。戦闘描写はアニメでも見てみたいなあ。
脚本:倉田英之 / 作画:okama
ジャンプコミックスウルトラ全11巻 / 集英社
ジャンル:青年・バトル・SF / 好み度:★★★★★おすすめ