一人暮らしの男子高校生は、父親の愛人とされる小さな女性と同居することになるが。
題名通り、思春期の男子が父親の愛人と同居する話。当の女性は小柄で、愛人のイメージとは乏しくどちらかというと妹のよう、しかし最低の一線として男女の感情はもちこまないことを条件に同居は開始される。
男子の家に愛人がくるというより現在男子の住む場所が同居を前提としている模様。とはいっても男子はある程度その住まいに住んでいたかんじ。母親も相手をつくって出て行っており女性には行くあても少なく感情的にはフクザツながら同居が最善という状況のよう。
他人同士の疑似家族ものはわりとあるけどこの斜め上の設定は著者らしい。メインとしては先に述べた状況においての二人の生活の一コマを描いていく形式。お約束のラッキー云々やら同居における擦り合わせやら物語的にも現実的にもあるあるなエピソードが続きます。笑いとお色気とトラブルをぬるくほのぼのと描きつつもその特殊かつシビアな人間関係の一端もきっちり見せている構成。なぜ父親がこの状況を提唱したのか、女性の謎とかといった伏線があるのも続きを読みたくなる魅力の1つ。
玉置勉強
バーズコミックスデラックス全3巻 / 幻冬舎
ジャンル:青年 / 好み度:★★★☆☆