愛してるって言ってもいいよ 織田綺

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音楽業界素人の営業の女性社員、同社に勤める敏腕青年社員、会社のドル箱のアーティストを中心として繰り広げられる、音楽業界に存在する弱小レコード会社を舞台にしたラブストーリー。
芸能ではなく音楽業界の話。共通する部分はかなりありますけどね。主人公は音楽業界の知識や常識はほとんど素人で音楽自体にも興味がない。コネで入社し知識のない業種でも彼女なりに熱心に仕事をするのは、足の故障で断念した陸上のように傾倒できるものを作りたいがため。
そんな彼女はある一人の奇妙な青年と出会う。そしてその青年は、自社のドル箱のアーティストだった。なぜか主人公を気に入ったアーティストは主人公を担当にするよう要請し・・というはじまり。
素人同然の主人公が仕事に切磋琢磨していく要素と、敏腕青年とアーティストと主人公の微妙な恋愛要素を柱に展開されていく模様。
主人公は元体育会系という設定からか無鉄砲というかあたって砕けろというか猪突猛進なタイプ。この手の恋愛ものとしては珍しいタイプ?グダグダ悩むタイプよりは個人的に好きだなあ。
アーティストはいわゆる「感性の人」で良い曲を作るけど会社側の予定通りに行動しないタイプ。本来は敏腕青年社員が担当だったが主人公に担当を変え、そのときの悶着などがきっかけで敏腕青年社員も主人公を意識しだす展開。あと、音楽知識皆無だった主人公が唯一好きで着メロにしている曲も伏線になっているようで。
話の序盤で物語の基軸となる人間関係が形成されるタイプの恋愛もの。その後のトントン拍子に状況的に話が良い方向へ向かうし多少のすれ違いはあっても主人公を理解フォローする人物ばかりというけっこうご都合主義的展開。やはり仕事方面は味付けで恋愛描写のみを楽しむタイプの話か。
主人公が取り合いになる形の三角関係シチュエーションが好きな人にはドストライクかな。

織田綺
フラワーコミックスアルファ全5巻 / 小学館
ジャンル:女性・恋愛・仕事 / 好み度:★★★☆☆