早子先生、婚活の時間です シリーズ 立木早子

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小学校教諭の著者が婚活で体験した出来事やや印象に残った日常などを綴った4コマエッセイ。ブログ「早子先生の婚活白書」の書籍化タイトル。
30歳を越えたころ婚活を開始した著者。婚活のバリエーションはけっこう豊富。教頭先生などのツテによるお見合い、同僚の女性に誘われて結婚相談所の紹介でのお見合い、誘い誘われて参加する合コンなど。見所というか読み物としての目玉は懇意の女性教諭たちによる婚活同盟を組んだところかな。
各々の婚活の様子や過程を簡潔に要約して漫画に起こしているところはさすが。婚活といってもいろんな方法があるようで各々の長所と短所がよくわかるなあ。
私はほぼ仲人さんに頼む昔式の結婚相談所経由だったので特に合コンの話を興味深く読みました。正直なところ知人を介しての婚活(合コン)は相手を探す以外にめんどくさいことがあるなあと。反面、一対一の見合いでは得られないことも多いようですが。
婚活自体の話以外では、著者が婚活を始めたきっかけとか結婚についての考えとか、著者自身の話だけでなく他の先生やご友人の話などもあります。印象的だったのは教え子さんたちの著者の服装のダメ出しの話。著者は彼らに好かれているんだなあと。あと絵に描いたような○○な人というのはいるものなんだなあとしみじみ。
小学校の教諭をなさっているという前提があるせいか、絵柄にどこか懐かしいものを感じたり。小学校で配られていたお知らせの記事の隅っこに添えられているイラストを思い出すというか。ぶっちゃけ素人絵なんですが丁寧で特徴をきっちり捉えていて読みやすいのです。
ブログからの再録がほとんどですが書き下ろしもあります。最後にこのエピソードを持ってきたかと。紙媒体としてうまく構成されいます。ただブログ再録分のエピソードの中にはちょっと説明不足なものもあるなあと。大阪の人のソースの話とか・・。ブログでは1つの話のあと補足文章が添えられているんですけどね。
内容が豊富でページ数も多く、読んでみて損はないタイトル。
続編として「早子先生、結婚はまだですか?」「早子先生、結婚するって本当ですか?」が発行され、3巻目できれいにまとまった終わり方でした。いい意味で優等生的な構成と内容のエッセイもの。小学校教諭の著者らしい堅実かつ丁寧な印象を受けました。

立木早子 / イースト・プレス全3巻
ジャンル:4コマ・エッセイ/ 好み度:★★★★★