主人公は文芸部所属の男子高校生。主人公は天才と謳われる少女作家であり文芸部の先輩に本気の恋心を抱き、それをきっかけに１０年間続けていた秘密の趣味をやめることを決意する。
主人公の秘密の趣味とはミチルというオリジナルキャラクターの創造。膨大な量の絵や設定ノートをまとめ、処分しようと神社に向かうがそこに件の先輩が。彼女の内なる悩みを聞いたりしているうちに不自然で局地的な嵐に呑まれそれが落ち着いたと思うと主人公が創造し続けた想像上のキャラ「ミチル」が現実に具現化された、というはじまり。
理想の女子の妄想が不要になったとたんにその妄想が現実のものとなるという展開。しかもストーカー並の主人公一直線で嫉妬深く、当時の漫画などの影響から作った設定で目からビームだ怪力だととんでもないスペックが目白押し、加えて倫理的な設定を書かなかったため主人公が好きな相手を殺すことに抵抗がないなど危険を孕んだ彼女。一方先輩も恋愛初心者な上自分の悩みを打ち明けた主人公に心が傾いているようで、人的被害が懸念されるデンジャラスな三角関係ラブコメディといったところか。ミチルに組まれた設定は１０年分あるのでなにが飛び出すやらというところも目玉かな。ハイテンションで大変な状況のわりになんか笑える雰囲気が印象的。
渡辺静
少年マガジンKC全４巻 / 講談社
ジャンル：少年・学園・コメディ / 好み度：★★★☆☆