3年前以前の記憶が全くない少年・ハルは、社会見学である研究所跡を同級生たちと立ち寄ったことから、自身の過去とある研究の対象となった人間と出会うことになる。
サイハテと呼ばれる不可解な領域がある世界。主人公は自分の名前とある人物との場面以外のすべての記憶がない少年。主人公は社会見学でサイハテにやってきた際、サイハテを調査していたという研究所跡に同級生とともに立ち入ったところから話が動き始める。
おそらくは主人公をよく知る人物たちが主人公の前に現れたり主人公の記憶が呼び覚まされるにつれ主人公の置かれた状況とか謎が明らかになってくる構成。記憶のない主人公の視点で物語を進めるのと特殊な世界観があいまって込み入った印象を受ける。
ネタバレしてしまうと研究所は特殊能力を植え付けられた子供たちの養成所だった模様。研究の成果を狙う大人、主人公を探す身内・・かつて同じ釜の飯を食ったこどもたちの物語ということなのだろうか。少女漫画におけるァンタジーシリアスドラマによく感じることだけど、設定が込み入りすぎなのとかキャラを魅せることに意識が向きすぎ?な傾向が見られる話のような気がした。話運びは決して悪くはないのだが心に響くものは少なかったかも。絵は綺麗だし、部分部分でのキャラ描写は好みなんだけども。
関係ないけど表紙の著者のローマ字表記、Yが抜けてませんかね?
冬芽沙也
ゼロサムコミックス全2巻 / 一迅社
ジャンル:少女・SF・ドラマ / 好み度:★★★☆☆