アンゴルモア 元寇合戦記 たかぎ七彦

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罪人として対馬に流刑された元御家人は、その地で元寇と対峙することになる。
時は1274年。元御家人の青年は小舟で流刑地の島に運ばれる罪人の中にいた。元鎌倉武士の彼がその状況に置かれたのは負けた側についていて謀反人として殺されるところを島流しになったということのよう。で、悪天候がきっかけでその舟の中で罪人による反乱が起き、主人公がそれを収め、対馬にたどりつく、というはじまり。
島に着いてみれば手厚い歓迎、その後元(モンゴル軍)が攻めてくるので島の守りを固めるための兵力として囚人が連れてこられたということがわかる。いわゆる巻き込まれ型の戦争参加だが、当人は元々武士ゆえか、なんのかのと参加していくながれ。
舟の中で出会った因縁の人間とも出会っており、彼らから伝わる主人公の姿や成り立ちの描写の手法が巧い。歴史をただなぞらえず、エンタメとしての仕掛けもいろいろとあるようで興味深い作品。
題名のアンゴルモア は、モンゴルの語源が恐怖の大王の意味のアンゴルモアからきている、という俗説からのよう。元が中世欧州にも手を広げたところからきたのかな。

たかぎ七彦
角川コミックスエース1~ / 角川書店
ジャンル:青年・歴史・活劇 / 好み度:★★★☆☆