トカレフの危うい城 鶯神楽 / 築地俊彦

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姉と慕う浩子の失踪の謎を追うべく全寮制女子校・紫宸学院を訪れる彩花。閉鎖された学院内の奇妙な理と名を変えた浩子と出会うことになる。穏やかな狂気を描くサスペンスミステリ。
主人公・彩花には姉と慕う浩子という存在があったが、浩子は突然失踪してしまう。そんな中一人の女子高生の遺体が海にあがりその遺体は彩花あての浩子の手紙を持っていた。そして見知らぬ全寮制の女子高のパンフレットが彩花の元に届き、浩子の失踪の謎を追うため件の女子高に向かう。様子見のつもりで学内を見学していたもののあれよあれよという間に入学が決まってしまう。そして名を変えた浩子と出会うが。
学院内は謎の人物・トカレフにより支配され、生徒たちは本来の名ではなくトカレフが与えた名を名乗っている。どうもトカレフと対峙した者はトカレフの言うとおりにしてしまうらしくそれゆえにトカレフの王国のような状態なのだが、主人公はその眼力?が通用しない模様。そして主人公は浩子と合流し秘密裏に学園の謎を追うことになるという展開。
閉鎖された特殊な状況下でのサスペンスミステリというところか。というかサスペンス系アドベンチャーゲームのノリに近いのかな。トカレフの能力の設定如何によってはオカルトかファンタジー要素が入ってきそうなそうでないような。女子校というコミュニティと独裁者のいる体制というのも肝の1つかと。話の持っていきかたで印象が変わりそうな内容だなあ。

原作:築地俊彦 / 作画:鶯神楽
電撃コミックス全2巻 / アスキーメディアワークス
ジャンル:少年・サスペンス / 好み度:★★★☆☆