う ラズウェル細木

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老舗の呉服屋の若旦那は三食うなぎでもいいというほどの鰻道楽者。そんな彼の日常の中の鰻薀蓄や料理を題材にしたお話。
主人公は老舗の呉服屋の若旦那。家業柄着物がしっくり合う風貌、婚約者あり。家業よりも好きなことへの情熱のほうが大きい昔ながらなボンボンタイプ。主人公はずっと鰻を食べ続けても苦にならないほどの鰻好き。今日も今日とて鰻を食べ、薀蓄を語る主人公の日常の一幕、という1エピソード完結連作形式のタイトル。
一人で食べることが多いながら、親や婚約者と食べたりすることもあり、店で食べることもあれば自分で鰻料理を作ったりもします。
専門店の紹介はほとんどなく、うな重をはじめとする料理の食べ方とか、肝などの部位の料理の話とか、地域や店による味や調理法の違いとか、鰻に関する議論とか、鰻を使った自作料理といった実に広い範囲をカバー。情報量が半端なく、実践しやすそうなネタが多いですね。あと読むと鰻が食べたくなるってのも大きいかも(笑)
鰻を食べ続けるにはそれなりに懐があったかい人でなくてはならないはず、というイメージがあるゆえか主人公の設定はうしっくりきて上手いなあという印象。
しかしまあ読んだ人はたいてい感じることでしょうが、鰻だけでこれだけネタが出てくるってすごいですよね、やっぱ。

ラズウェル細木
モーニングKC全4巻 / 講談社
ジャンル:青年・グルメ / 好み度:★★★★☆