とある田舎町。転校したばかりの少女・真希亜は色事の噂が絶えず周囲から浮いた存在だった。少年瀬名は、そんな彼女にひょんなことから接近した後、謎の事件が発生し平穏な日常とかけ離れた悪夢を体験し続けることになる。奇妙なサスペンスホラー。
少年・瀬名の視点から、謎の魔少女？真希亜と彼女の噂などの説明を描いたのち、少女の噂を裏付けようとするような事件、彼らが接触、そして人が死ぬ事件へ。・・で、瀬名が絶体絶命みたいな状況に陥るとブラックアウトののち目が覚めるという繰り返しの悪夢が続くという流れ。
同じ事件が繰り返し起こり、各々のターンで周囲の状況が微妙に変わるという。真希亜も主人公に思わせぶりというか忠告めいたようなことを言うシーンも目立ち、何がどうなっているのかわからずスパイラルにはまり込むような感覚。ちょいドロドロな人間関係描写も見どころか。
正直コマ割りなど見せ方は秀逸とは言い難いのですが、真希亜絡みの謎めいた艶美さや死体発見のショッキングさなどの演出は見せるかな。どういう法則で主人公が悪夢を体験しているのかが気になる内容で、サスペンスホラーとしては成功している印象。
佐野タカシ
シリウスコミックス全３巻 / 講談社
ジャンル：青年・サスペンスホラー / 好み度：★★★☆☆