料理を通して綴られる弁護士と理髪師の男夫婦の家庭と周囲の日常。
主人公は40代のイケメン弁護士。定時に帰宅し安値の食材を求め家につき料理をする。できたころに連れ合いである理髪師の男性が帰ってきて食卓を囲む、そんな日常。
登場する料理は、基本的に焼く・煮るがメインの簡単レシピ。栄養のバランスは考えられているもののどちらかというと地味という印象が強いかな。青年誌連載だし男性が作る料理なんですが、女性が描くからか、こだわった男の料理というよりあくまで主婦が作る「毎日食べる」料理。
兼業主婦・新米主婦・食べ盛りのいない家庭向け。料理がさほど趣味ではない・得意ではない・時間がかけられない人、主人公たちのようにそろそろ高カロリーでおいしいものばかりを食べてもいられない年代以降を対象としているかんじ。あくまで私見ですが。
料理風景の描写は、ほぼ一人で行われ心の中でレシピをつぶやきながら調理していくという構成。大仰な演出がなく淡々と描かれているので飲み込みやすいです。
料理レシピがメインの話ではありますが、一般社会で生じる日常的な風景とか問題とかが描かれています。弁護士側の両親の話とか各々の仕事場での話とか、普通に暮らしているとあるよなあという事柄が一話完結形式でさらっと描かれています。
ゲイ夫婦の話ですがBL的表現は一切ありません。こどものいない夫婦の話として見れそうな内容。両親の話とか家計の話とか老後計画の話とかねー。
よしながふみ
モーニングKC1~ / 講談社
ジャンル:青年・料理 / 好み度:★★★★★おすすめ