霊感の強い少年・奇異太郎が住むことになった離れには少女の姿の座敷童子がいた。奇異太郎と座敷童子のすずが出会う様々な妖怪たちとの物語。
主人公の少年・奇異太郎は自分をナイス美少年と称したり、妙な踊りで威嚇したりと故意か天然か茶目っ気なのか揺るぎないマイペース気質。そんな彼は本宅を追い出され離れに暮らすことに。一人暮らしをしたかった彼は渡りに舟とばかり勇んで住処に向かうがそこには少女の姿の座敷童子という先住者・すずがいた。
とある勝負?で奇異太郎は勝利し、すずと同居することになる。しかし住み始めるとなぜか妖怪たちがやってくることが多くなり・・という展開。
1ページに1コマ、台詞はふきだしではなく「」つきで画面に乗せている画面構成。ケータイ連載ということで書籍化にあたりこの構成で落ちついた模様。漫画というより絵本に近いような。現代風コメディなアレンジはあるものの古来より語られる妖怪との交流の話なので雰囲気が倍増していてでうまいなーという印象。
各々のキャラの背景などせつないものも含まれているものの物語自体の雰囲気は明るく、妖怪の特性も実害はさほどなくあっても悪戯程度、対処法もきっちりあるので日本昔話のようなほっこりとした流れ。主人公と同居人のすずのやりとりもなんかいいですねえ。
古き良き妖怪の描写と現代的なノリがうまく融合したタイトル。
影山理一
マイクロマガジンコミックス1~ / マイクロマガジン社
ジャンル:少年 / 好み度:★★★★★