２０代の若社長の青年は、年上の小料理屋の美人女将と恋に落ち結婚することに。しかし彼の前に立ちはだかるは彼女の３人の強面の息子たちだった。骨太な家族物語。
主人公は２５にして社長の青年。小料理屋を営む年上の未亡人に憧れ店に通ううちに恋仲になり結婚することになる。で、結婚に際し、彼女の３人の息子に了承の挨拶をするものの、主人公と真逆の強面マッチョ系の息子たちは当然反対、主人公は結婚を認めてもらうため３人の息子たちと交流を図るというはじまりかな。
反対されている、とはいえ結婚は決まっており、その期間内でよりよい関係を築こうとするかんじ。料理屋の厨房の改善、亡父のエピソードに加え、息子３人はいわゆる思春期中であり、人間関係とか自分自身の方向性とか本当にやりたいことはあるものの現状を監みて表に出さないなどなど各々思うところに焦点をあて、主人公が受け止めそれらと向き合っていくみたいな展開。
主人公は親の会社を継いでの社長であるのとまじめで優しい気質のため２代目にありがちな甘えがあるタイプかと思いきや、父親の金に対する意識など経営に関しては一本筋が通っているあたりもツボでした。あと母親も優しげに見えて芯が強い。そら大黒柱を失って男３人育ててるもんなあ。
構成からみるとよくある再婚話を軸とした家族ドラマだけどひとひねりあって本当に読み応えがあります（そのひとひねりがエンタメ寄り気味なので違和感を覚える人もいそうですが）。レーベルカラーらしい描きこみの多い絵柄も好みでした。
犬童千絵
ビームコミックス全１巻 / エンターブレイン
ジャンル：青年・ドラマコメディ / 好み度：★★★★☆