憧れの名門女子校に入学した女子中学生は、高等部の美人に奇妙な質問を投げかけられ戸惑う内に彼女の所属する部に入ることになる。その部とは「拷問部」であった。拷問を研究する部を舞台に繰り広げられるちょっと（だいぶ）変わったお嬢様学園ライフを描いた四コマコメディ。
主人公はこの春目出度くお嬢様学校に入学した女子中学生。百合の日々に期待を踊らせていたところ美人の高等部先輩に誘われなし崩しにとある部に入部することになる、というはじまり。
部活動の内容は拷問。拷問具の使い方、拷問のテクニックなどを学ぶというトリッキーすぎる活動内容。当然主人公は入部を拒否するも、主人公が勧誘されたのにはちゃんとした理由があり、入学試験に拷問の素養を測る項目があり、素質ありと見なされたからという。
男性向けエロ傾向の強い萌え系女子校学園ものなのだが主題が拷問なだけに話についていけるかと思ったけどけっこう面白かった。というのも強引に勧誘というより理詰めで丸め込まれたといったほうがいい勧誘方法だし、部の面々の言動もベクトルはズレていても自分の感覚や考え方を明確に提示していて脳筋的なゴリ押しが少なく、主人公当人が自覚が少ないがなかなかの変態さんという設定で部の面々にツッコミを入れつつ馴染んでいくという展開なところに、嫌悪感がないからだと思う。
また主人公と同級生のコがまたいい意味でややこしい設定で良いですね。学校には内緒のパートナーとの設定やら関係やらにはいい意味で驚かされた。
現実味の薄さは設定の説得力でカバーされており、登場人物の配置も存外無駄がなく、キャラ同士の絡みも楽しかった。知らなくてもいい世界ではあるが拷問具の名前やら使い方という知識を学べていろんな意味で読み応えがあった。
原作：深見真 / 漫画：α・アルフライラ
角川コミックス・エース・エクストラ全４巻 / 角川書店
ジャンル：青年・４コマ / 好み度：★★★★★