十六夜の瞳 高見鳴瀬

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謎の転校生拓真と出会ってから異形が見えしかも狙われることに。拓真は直樹を戦闘に巻き込み彼に事実を伝える。直樹は陰陽師であり拓真もその一族であると。そして拓真は戦闘能力は高いが敵が見えず直樹が視る「目」を持っていると。事実を受け止めきれない直樹、以前から直樹を知っているような口ぶりの拓真。そうしこうしているうちに異形の攻撃はクラスメイトの女子高生にもおよび、直樹は現実を受け止めることに・・という展開。
前半はアクションと主人公2人に関する状況説明と謎かけ、中盤で主人公が失った記憶と過去の出来事のエピソードを経て締めのアクションという構成。絵が綺麗で雑然としたところがなく読みやすく話もそう複雑でなく、うまくまとめられています。
記憶を失っている側・直樹の視点で物語を進める構成がツボどころか。直樹の覚えていないことの焦燥の描写もさることながら、拓真の親しい相手が自分をわからない憤りを客観的に表現しているところがうまい。2度目に読むと直樹と話す拓真の表情の意味がわかりせつなさが増したなあ。
流麗なアクション描写と見せ場を魅せる画面構成、明確なストーリー構成が魅力。その一方で物語自体は類似作品との差がみられず印象が残りにくいかも。

高見鳴瀬
MGCアヴァルスシリーズ全1巻 /マッグガーデン
ジャンル:少女・オカルトアクション / 好み度:★★★☆☆