オカルト要素を含んだミステリサスペンス。
主人公の少年は、母の郷里の学校に転入するはずだったのだが
持病の発作が出たため新学期から何ヶ月か遅れて入学することになる。
入学前クラスメイトとなる同級生たちに会うがどこか奇妙な態度を示され、
クラスの中の一人の少女が「いないもの」とされている異様な状況を知る。
２６年前のOBの行ったことにより、特定のクラスだけ人数が一人多くなり、
クラスの中の学生が死んでいく現象が起こるようになるという。
事情を知らぬ主人公の目線からなのでけっこう話が後にならないと
全容がつかめない構成とか、死者が出るようになった経緯とか、
死人が出てしまう条件の正体などがものすごく秀逸。
殺人事件じゃないので犯人ではなく、
人が事故などで死んでしまう現象の条件を探すことがミステリの肝。
このあたりも何度見ても巧みだなあと。
作画は綺麗でオカルトミステリも何作か描かれているので
主題とぴったりな作風だった。
原作：綾辻行人 / 漫画：清原紘
角川コミックスエース全４巻 / 角川書店
ジャンル：少年・オカルト / 好み度：★★★★☆