ますらお 秘本義経記  北崎拓 


ますらお 秘本義経記をAmazonで見る

鎌倉幕府成立の立役者とも言える武将・源義経の半生を描いた話。
遮那王と呼ばれ、幽閉の地たる鞍馬寺からの逃亡を苦闘する幼少時から始まる。
他の義経を描いた様々な媒体と同じく義経記を元にしているのだろうが
原典を読んでいないので不明だが。
ただ個人的に持つ義経像に近い義経像とドラマ展開で読み応えがあった。
反骨精神とか自身を害する敵に対しての怒りの大きさとか天才的な戦術の高さとか。
後に戦場における彼の快進撃と勝利をおさめ続けた果てに
追われる身となるのが納得できる人物像だった。
あと当時の寺の坊さんの雰囲気も現実味があるよね。ほんとに。
絵は劇画寄りな印象だが線のメリハリがあり、
構成・演出共に過剰になりきらないシンプルさがあり読みやすいと感じた。
後に少年画報社から新装版と、別・続シリーズ「ますらお 秘本義経記 大姫哀想歌」
「ますらお 秘本義経記 波弦、屋島」も発表されている。

北崎拓
少年サンデーコミックス全8巻 / 小学館
ジャンル:少年・歴史・ドラマ / 好み度:★★★☆☆