自分に自信がなく矮小な人間という自覚を持つ男子は、
美人で頭が良く非の打ち所のない幼馴染みの女子に告白され、無理だと答える。
その後女子は行方不明になり、男子の前に現れた時には人ではないものになっていた。
辛いというかせつないというか、なんでこうなった、と言いたくなる展開に心がきゅっと
なる内容だった。
男子は様々な要因で卑屈になっていて、女子の告白を拒否したのは彼女に興味がないからでも
嫌いだからでもなく、自分が惨めになるからという理由。
一方、女子はそんな男子をずっと見てきて自分だけは変わらず男子を好きでいようと決めて
いたが告白して玉砕、自分が優秀な者でなくなったら男子は自分に向いてくれるのかと
ひとでないものになった。
このふたりに女子の願いを叶えた、人にも化けられる人外の女子が加わる。
愚直というか身も蓋もないというか割れ鍋に綴じ蓋というか方向性が刹那的というか。
それゆえに妙ないとおしさも感じるわけで。
わかりやすいハッピーエンドではないがこの物語にふさわしいラストだと思う。
MFCジーンピクシブ全1巻 / メディアファクトリー
ジャンル:少女・オカルト・ドラマ / 好み度:★★★★☆