ひとになりたい「ひとねこ」のペネの暮らしを綴ったシュールほのぼの日常コメディ。
主人公のペネは、人間になりたがっているネコ。二足歩行し人と同じ言葉を話す。
アパートで一人暮らしをし、朝起きてふとんをたたみ食事をして健康のために水を飲む、
といった人間と同じように生活をしている。
上手にできることもあれば、真似事の域を出ないこともある。
そんな主人公の暮らしの様子とたまにやってくる動物のお友達との交流を描いた話。
著者らしいまったりとしたノリが良い。主人公ののんびりとした気質を表す描写と
ナレーションの組み合わせが絶妙だった。
主人公の日々の暮らしの言動は、幼児が親や大人の生活に置ける所作を
真似ているのに似ているかも。必要なものがないので代替品で間に合わせたりするところとか。
客観的に見て突き抜けたボケツッコミは著者のカラーだよなあとしみじみ。
元々は実在する著者の飼い猫ペネの猫エッセイの企画だったそうだが
ネタが出なさすぎてフィクションのひとねこペネに移行したそうな。
巻末には挫折したリアル猫エッセイが二話ほどある。
いがらしみきお
バンブーコミックス全1巻 / 竹書房
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★☆