主人公の少年は、両親の死後、会ったこともなかった祖父の家の話が舞い込む。
だが相続した家は煤けた平屋の古い家で、どことなく暗い空気と何かの気配を感じる。
とりあえず住んでみるため掃除・整理をする中で神棚の手入れをしたところ見知らぬヒゲの青年が現れる。
その温和なおじさんは年神様。生前の祖父は神様や妖怪の類とも交流があったらしい。
そのあとこどもの姿をしたガキ大将的な気質の納戸の神も現れる
妖怪の類は祖父の家を狙ったり宴会しちゃったりとめんどくさく、
どちらの神も実体があるんで見知らぬ他人と同居することに、みたいな展開。
祖父の家で神様たちと暮らす話、天涯孤独の少年が家族を得る話ということか。
トントン拍子に話が進まず、積んでは崩し、一難去ってまた一難、三歩下がって二歩下がる。
ゆっくりと家族を形成していく過程なんだろうなあと。
主人公が受難でちょっと読んでて辛かったけどしんみりするというか心に染みる話。
馴染んでいけばもうちょい心安らかに読めるかなあ。
1巻のラスト近くの年神様の吐露が泣ける。既作品でもいいなと感じた作風が健在なのは嬉しい。
青桐ナツ
アヴァルスコミックス1~ / マッグガーデン
ジャンル:少女・ドラマ / 好み度:★★★☆☆