Sエス-最後の警官- 小森陽一・藤堂裕 


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元ボクサーの男性警察官が主人公。彼が所属するのは警察庁特殊急襲捜査班。
その部署は凶悪犯に対し制圧ではなく生きたまま捕らえることを目的としている。
この部署は公表され注目を浴びるが上層部の目的はこの部署を隠れ蓑として使い
制圧目的の特殊部隊の花道を作るためのよう。
生かして捕らえる特殊部隊もの。実際の事件の解決展開とか主人公の過去の話とか
制圧目的の特殊部隊との反目とかを描きつつ骨太な展開が見所の物語。
警察庁特殊急襲捜査班のトップは利用される部署と知りつつそれを逆に利用する
とう狐と狸の化かし合いみたいな要素もある。
どっちがより有用かみたいな展開になっているような気もするが捕まえて犯人に
問いただすことが必要な場合もあるし、制圧した方が被害が少ないって場合も
あるだろうし。とはいえ被害者側でも理由を知りたい場合と殺して欲しいと
思ってしまう場合もあるようで、ケースバイケースなんだろう。
このあたりはっきりした答えが出ない命題として描写されているのは巧いかと。

原作:小森陽一 / 作画:藤堂裕
ビッグコミックス全20巻 / 小学館
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★★☆