青年漫画3件 


黒異本 (バンブーコミックス) 外薗昌也,高港基資
ホラー漫画で著名な原作のコミカライズ。オムニバス形式の怪談話。作画者の絵はホラー描写以外はアニメぽいスッとした線画で万人向けの絵柄なので読みやすかった。不条理と不気味な何かの描写はまずまず。エピソードが起こった年と場所が紹介されていて、こういう話があったという語り口。実話を元にしているらしい。赤鬼の語り手の意識の低迷による現実と夢の境の描写が印象的だった。


PRICE 女流棋士飛翔伝 (バンブーコミックス) maa坊、前鳥八代、広瀬章人
女流棋士の大会はプロ棋士の大会に比べ賞金の額が低いなどその立ち位置は低い。男性に勝るとも劣らぬ実力を持つ二人の女流棋士。女性プロ棋士男子優位のプロ将棋界に革命を起こす話・・かな?業界の世知辛いしがらみとか将棋界トップの思惑とか大人の事情がエグい。女性の棋士の業界においての現状は厳しく、それを打開する下克上的な展開のよう。性格も立場も信念も真逆のような二人の女性が主人公のようだが、当初表紙の女性がメインかと思ったら彼女のライバルが目立っていたところとか一巻目はAI対決なのだがそこに至る経緯がさっぱりで、それなりに印象には残るものの不勉強故に読むには難しい話だった。複数巻。


乾杯戦士アフターV (バンブーコミックス) たかねのはな 「乾杯戦士アフターV」製作委員会
同名実写ヒーローコメディドラマのコミカライズ作品。悪の組織撲滅のための特別組織、いわゆる正義の戦士5人組は、めっきり活躍の場が減りもっぱら戦闘後の飲み会がメインとなり乾杯戦士アフターVと言われるようになってしまった。酒の場での5人のグダグダな会話とかおっさん戦士のイエローが可愛い女子と交代することになったときのメンバー内の悲喜こもごもが描かれる。なんつーかサークル内の恋愛による関係性の瓦解があるある展開で笑える。